2020.6.5

Google Maps Platformで無料枠内に収まるリクエスト上限の設定

これまでGoogle Map関連のAPIを利用していましたが、久しぶりに調べたら、結構前に、Google Maps Platformの導入とともに料金設定が大幅に変更されていたこに気が付きました。

目次

  • 無料で利用できる範囲
  • API毎のリクエスト上限の設定
  • 補足

無料で利用できる範囲

無料で利用できる枠がGoogle Map関連のAPI全体で月額200ドルまでとなっていて、API毎に細かい料金が設定されています。

料金表 | Google Maps Platform | Google Cloud

注意しないといけない点はMap系のAPI全体で月額200ドルまでという点。

例えば、Maps JavaScript APIを使っている場合、料金表のDynamic MapsというSKUに該当するので、無料で利用できる最大のリクエスト(読み込み)数は28,000回となりますが、あくまで月換算なのでこれを日毎に換算すると1日当たり約900回程度となり、さらに他のAPIを利用している場合は、使用頻度の割合でこれを振り分けないといけません。

このため、アクセスの多いサイトでGoogle Mapを利用する場合は、あっという間に無料枠を超えてしまうことが想定されます。

API毎のリクエスト上限の設定

無料枠を超えないようにAPI単位でリクエストの上限を設定することができます。

ただし、明示的に無料枠の範囲内でのみ使用するという設定はできないので、利用しているAPIの使用頻度などを考慮してリクエストの上限を設定する必要があります。

以下、リクエスト(読み込み数)の上限の設定手順になります。

まず、Google Cloud Platformにアクセスした後、メニューから「Googleマップの割り当て」を選択します。

Googleマップの設定画面が開いたら、割り当てを行うAPIを選択します。

APIの設定画面が開いたら、下の方に割り当てできる一覧が表示されているので、その中の「Map loads per day(1日当たりのリクエスト数)」の右にある編集ボタンを押します。

設定ダイアログが表示されたら、Unlimited(無制限)のチェックを外して、リクエストの上限を設定します(例では300に設定)。

保存後、一覧の上限値が変わればOKです。

これを他のAPIにも設定していきます。

設定内容からも分かりますが、あくまで突出したリクエストを制限するためのリミットとなっていて、完全に無料枠で使えるように設定すると、ユーザーの利便性が損なわれる可能性があるので、そういったことを考慮して設定する必要があります。

補足

私がGoogle Map APIを利用していたのは2018年よりも前のことで(料金改定前)、請求先のアカウントを登録した覚えがなかったのですが、新しい料金体系に移行したタイミングで「Google Maps Platform Transition Account」というアカウントが自動で作成されていて、請求先がこのアカウントにリンクされていました。

月額200ドルの上限を超えなければこのアカウントでも問題ないようですが、超えた場合は、サービスが一時的に使えなくなるので、きちんとしたサービスとして提供する場合は、新たな請求先アカウントを作成しておくのがいいようです。

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